「老後は年金に頼るな」
「自助努力しろ」
「2000万円貯金しろ」
これは、
金融庁が老後の生活を営んでいくための
「資産寿命」をいかに延ばすかをまとめたものですが、
これを見てSNS 上では、
年金制度に対する怒りの声が溢れています。
年金は安心?
安倍首相は3年前に
「年金額が減るなどということは、ありえません」
と豪語していましたが、
どうやらそれは無理だったようです。
ついに金融庁が国民に
自助努力を求め始めてしまいました。
金融庁は
「年金だけでは満足な生活水準に
届かない可能性がある」とし、
「老後は年金だけに頼らず自助努力しろ」
と呼びかけています。
かつては、退職金と年金給付によって
老後の生活を営むことができると
考えられていましたが、
長寿化による影響などから
公的年金の水準が低下することが
見込まれていることや
退職金給付額の減少により、
今では退職金と年金給付によって
老後の生活を営むことが
不可能になりつつあると認めています。
また、少子高齢化により、
年金の給付水準を維持する事が
困難である事を
はっきりと公表しました。
これは、年金だけでは
まともに生活できない可能性が
あるということで、
まともに生活するためには、
退職後も働き続け、
出ていくお金を減らし、
投資など資産を増やす努力
をすることを求めています。
2000万円貯めておけ!
金融庁の報告では、
夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの
無職の世帯では、
毎月の赤字額は約5万円になると言い、
その先20~30年生きた場合は
不足額が約1300~2000万円になると
しています。
つまり、
老後は年金に頼らなくても良いように、
若いうちから投資などの資産運用などをして、
2000万円を作ることが
望ましいとのことです。
もちろん年金受給開始年齢が
70歳や80歳にまで
引き上げられることになれば、
この金額はさらに
跳ね上がることは間違いありません。
なんか馬鹿にしていますよね!
何のために毎月毎月、
年金をまじめに収めているか
意味が分からなくなります。
また、2017年の調査では、
2人以上の世帯で運用や
将来への備えなどを目的とした金融資産が
「ない」
と答えた割合は31.2%にものぼり、
若い世代では資産形成を
行っている人は2割にも
満たないと資料の中で
言及しています。
また30~40代では、
「現在の貯蓄額がゼロ」
と答えた人が前年比6ポイント増の
23.1%になっています。
当面の貯金も難しいこの世代が、
今後20~30年の間に
1300~2000万円の蓄えを作れると
思う方が不自然でしょう。
昇給の見込みもなく、
非正規労働者が増え、
将来のために貯蓄などできない状況に
陥っている人は多いというのに、
そのような経済状況をつくり出した当人が
「長生きしたいなら2000万円貯金しろ」
「投資で資産運用しろ」とは、
あまりにも無責任すぎると思いませんか?
今後は?
政府は国民の生活を守るための
年金改革など行う気は
さらさらないように見えます。
給付金の削減や保険料などの負担増といった
国民の生活を追い込む手しか
考えていないかのようにも
見えます。
その上、70歳まで
働けるようにする法改正に取り組むなど、
雇用年齢の引き上げによって、
いずれ年給支給開始年齢も
現行の65歳から70歳、
さらに75歳と上げていくのは
間違いないでしょう。
高齢者に死ぬまで働くことを強いて、
老後の貯蓄のために
投資などする余裕がない国民には
まったく目を向けていません。
以上、年金問題についてご紹介しました。
今のままでは、
現在30~40台の人たちが高齢者になった時、
多数の生活保護受給者が発生すると
言われています。
ネット上では
「そんな年金制度なら廃止しろ」
「自分でどうにかするから払った金を返せ」
といった意見も飛び出しています。
しかしそれは
ちょっと現実的ではありません。
1機116億円、
総額6.2兆円の戦闘機を
購入するより先に、
働く人の賃金と待遇を大きく改善させ、
老後に向けた資産形成ができる
環境を作ることが先だと思います。